事業紹介
Our Business

非鉄金属素材・部品・製品の生産から卸売まで、全てをONE-STOPで提供する総合ソリューションプロバイダー

商社流通セグメント

製造セグメント

アルコニックスのM&A

CSV経営*を推進するM&A体制

M&Aは当社グループの成長の重要なドライバーの一つです。当社は、社会的価値と経済的価値の双方を追求するCSV経営を実現するM&Aに向けた体制を整備しています。
当社は特定の分野で高度な技術を有するものの、後継者不足や投資余力の不足等の問題を抱える中小規模の企業を対象に事業継承を行い、その会社を成長させることで、日本のモノづくりに貢献してきました。
また、収益力強化に向けて、グループ内の会社が現在持つ機能を補完できる企業のM&Aを推進しています。この「事業承継型M&A」と「補完型M&A」を両輪とするM&A戦略によって、当社は持続的な価値創造を目指しています。

Creating Shared value経営
社会課題を解決し、それを自社の経済的利益にもつなげるという考え方。

M&Aの考え方

アルコニックス流
M&Aの7つの方針

  • 飛び地にはいかない=自社グループ事業と関連あるモノづくりの技術(Technology)をもつ企業を選択する。
  • 陳腐化しないニッチ(Niche)な分野で強みをもつ企業を選択する。
  • 事業再生案件には介入しない。
  • 対象企業の個としての成長(Growth)を重視し、成長過程のなかでグループシナジーを見つけ出す。
  • 加工する機械や設備などを調査し、次なる成長(Growth)への糧を見出す。
  • オーナーの人柄、経営に対する姿勢を十分に理解する。
  • 基本的には株式を100%買い取る。

当社の場合、方針ありきでM&Aを進めるのではなく、実践の場を通じて独自の方針を定めてきました。また、M&A取り組み初期から、ファイナンシャルアドバイザーによる支援は受けておらず、実践を通じて、ノウハウを獲得してきました。買収を検討するうえで重視しているのは、当社の方針に即したGNT企業であることです。Growth(既存事業の中に成長余力が見込めること)、Niche(ニッチ分野で勝ち抜いていること)、Technology(陳腐化しない技術力を保有していること)を指します。このように、買収候補となる企業が持つポテンシャルを重視しています。

* GNT企業とは、本来「グローバルニッチトップ企業」を表す経済用語。

M&Aの進め方

商社流通で培った
「目利き力」を
活かす

01. M&Aデューデリジェンス

買収候補の見極めは、「アルコニックス流 M&Aの7つの方針」を基に行っていきます。特に、当社グループの事業との親和性が見込めること、先行き不透明な時代の中でも陳腐化しない製造技術やノウハウを保有しており、事業に成長の糧が見出せることを重視しています。また、当社のM&Aの場合、対象となる企業の多くが後継者問題を抱える中小企業となります。事業継承型のM&Aを実施していく上で、経営者(オーナー)の人柄やモノづくりに対する姿勢に共感できることといった「人財」を見極めることも重視しています。

02. 適切なマッチングに向けた取り組み

候補先との面談で大切にしていることは、当社の経営と対象企業の経営者の雰囲気等の相性が合うかです。対象企業の経営者や株主の想いを汲み取るため、丁寧な対話を行っています。対象企業の了承を得たうえで、当社の経営陣やグループ会社の社長による候補企業への工場見学や意見交換の場を設定します。また、対象企業の経営者や幹部を、当社グループ会社に
招待し、現場視察やヒアリングの機会を設けます。ここでは、同じ立場になり得る当社グループの社長や幹部に対して、グループ入りした経緯やPMI等、自由にヒアリングいただくことで、M&Aの不安や懸念点の払拭に努めています。

03. 成長を実現するために実態に即したPMI

当社は、買収による新たな製品やサービスの組み合わせをお客さまから評価いただくまでは、グループシナジーはなかなか実現しないと考えています。そのため、買収直後からのシナジー創出は考えづらく、ある程度の芽がでてくるまでは、買収先企業の事業をグループの経営資源に結び付ける作業を行いつつ、個の力である自走力を高める必要があります。この自走力を高めるサポート、設備投資や新規顧客の発掘や、稼ぐ力を維持・向上させるための内部統制構築をPMIにて行っていきます。買収先企業の独立性と自主性を尊重することと、当社グループの一員としてグループガバナンスを適用していくこととの間には、強いトレードオフ(摩擦)が生じます。当社は、上手く擦り合わせ、コントロールすることで、トレードオフの解消になり得るPMIを実行していきます。

成長ドライバーとしてのM&A

当社の製造セグメントは、M&Aで取得した製造子会社で構成されています。グループ全体のEBITDAに対する製造セグメントの比率は、平均(2017年3月期~2023年3月期)66.6%と、グループ全体の約三分の二を占めており、収益の柱になっています。

成長を実現するために実態に即したPMI

PMIは
「自走力」が前提

当社グループは、買収先企業の「自走力」を高めるようなPMIを重視しています。自走力とは、買収先企業単体による稼ぐ力の発揮を指します。PMIによって、各グループ会社の「自走力」を確立し、グループシナジーの最大化を図っています。

当社のPMIの対象範囲は、経営資源の提供になります。グループ全体の資金力を活かし、買収先企業のオーガニックグロースを促す支援を行っています。特に、設備投資は最も重視している点です。買収先の多くは中小企業であり、自己資本や融資を受けるにあたっての制限があるため、設備投資について保守的に考える場合が多く、成長のチャンスを逃している可能性があります。そのためPMIを通じて、買収先企業のポテンシャルを引き出せるよう努めています。当社のM&Aは、買収先の経営を活かし、グループとしての収益力を高めていくことが狙いであるため、買収先企業の経営陣や幹部には、買収前と条件や待遇はできるだけ変えずに、続投をお願いしています。