株主・投資家の皆さまへ
平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
アルコニックス株式会社のCEOに就任した、手代木 洋でございます。
私は、このアルコニックス株式会社の母体となる総合商社に入社以来、20年以上、国内外で非鉄金属のトレーディング事業に従事してまいりました。
転機となったのが、私たちが「第二の創業」と呼んでいる2001年3月のMBOです。
総合商社から離れて独自の価値を創り上げる為の変化を受け入れる必要がありました。
この過程で、M&Aという私たちにとって新たな手法を用いて製造業に進出し、現在のユニークな事業ポートフォリオの構築に至っております。
私自身もMBOに関わった創業メンバーであり、如何にこの会社を成長させるのか、常に悩み、試行錯誤しながら、「私たちの未来」を探し続けてまいりました。
これまでのアルコニックスでのキャリアの中で、私が気付いたこの会社の強みは、「レジリエンス」と「技術力」です。裾野が広く様々な業界に使われる非鉄金属という「素材」、そしてニッチ分野での卓越した「技術」。これらを組み合わせて、特定の業界の浮き沈みに左右されにくいユニークな事業構造を築きました。
今日、グループに共通する課題として、「より一層の能動性」が挙げられます。
私たちの20年間の歴史を通して培った強みを自ら磨き上げ、更に自分たちに足りていないものを主体的に発掘し、進んで成長投資を行う。私は、このような取組みを通して真の意味でのグループの融合を実現させ、資本コストを継続的に上回る高い収益目標の達成を目指したいと考えております。
その上で、長期経営ビジョンを定め、グループ全体のサステナビリティ経営をこれまで以上に推進して参ります。事業活動を通した脱炭素化や環境負荷の低減、M&Aと事業投資による日本の地方創生への貢献、そして「給与・教育・機会」の「3つのK」を通したモチベーションの高い「人財」が伸び伸びと働ける環境作りを、更に進めてまいります。そして東証プライム上場企業に相応しい「人権方針」を定め、グループのサプライチェーン全体における人権の尊重にも努めて参ります。
こうした「社会的価値と経済的価値の双方を追求する」CSV(*)経営により、サステナブルな社会の実現と当社グループの企業価値の持続的な向上に努めて参ります。
これからも、ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
(*) Creating Shared Value: 社会課題を解決し、それを自社の経済的利益にもつなげるという考え方
以上
アルコニックス株式会社
代表取締役 社長執行役員CEO