事業を通じた社会課題の解決
Solving Social Issues
through Business

当グループは中期経営計画2024において、「サーキュラーエコノミー」を戦略的成長投資分野の一つとして設定し、環境親和型ビジネスの構築を通した循環型社会への貢献を目指すアルコニックスグループにおいて、アルミ銅センター社は資源循環型社会の実現に向けた中核を担う存在として、非鉄金属のリサイクルに貢献します。

当社が強みとする既存事業領域を活用

3R関連事業

環境親和型ビジネスの構築を通した循環型社会への貢献を目指す当社グループは、3R(Reduce,Reuse, Recylce)推進を事業の中核の一つに位置付け、様々な形で実践しております。

再生資源リサイクル事業:アルミ銅センター

アルミ銅センターはアルミ・銅等の再生資源リサイクル(回収から販売まで)を大阪・北九州を拠点に展開しています。
大阪本社では主にアルミの再生資源を取り扱い、関西地区では有数の再生資源ヤードを保有。北九州支店では主に銅を取り扱っています。

アルミ銅センターの競争優位性

① 国内有数の回収力

1度に大量の再生資源が必要な需要家にとって、扱い量が多いことは強みとなります。アルミ銅センターは国内最大級の広大な敷地面積により、様々な需要家のニーズに応える能力をもっています。

② アルコニックスグループゆえの販売力の高さ

アルコニックスグループとしてのブランド力や顧客の多さは強みとなります。さらに販売先に対して再生資源利用の重要性を説明し、ニーズに合わせた商品を提供できるという、商社流通業で培った営業力も備わっています。

③ 高品質を支える職人技

アルミ銅センターには目で確認して素材が分かる職人が常駐しており、丁寧な選別を経て高品質の再生資源を提供しています。

アルミ銅センターは大阪府枚方市の再生資源ヤードと、今後新たに開業する福岡県北九州市の再生資源ヤードを合わせて活用し、非鉄金属スクラップにおいて国内トップの収集量を目指します。

アルミ銅センターのアルミと銅の集荷量推移(月平均)

Reduce:東海溶業

東海溶業は、耐久性、耐摩耗性や耐食性を向上させる肉盛溶接を専門にしており、金型や設備の長寿命化に貢献しております。
同社は、プレス金型の新作、補修用、ダイカスト金型・鍛造金型の補修用の溶接材料を製造・販売しております。
現在、自動車の生産が世界的にEVシフトの傾向となり、今後採用されるアルミダイカスト製造の一体成型製法に利用される金型に対しても、同社の貢献が期待されています。

オイルの再利用:富士プレス

富士プレスは、自動車用精密プレス部品を製造しており、高精度・高難度加工を強みとしております。同社は再資源化を通した環境負荷低減に取り組んでいます。
例えば、SDGs貢献取組の一環として、有価物としてリサイクルしていた防錆用や生産用のオイルを、より環境に優しいリユースとすべく、2023年3月期から着手しました。フィルタ付き油槽の自社製作などの取組を通して、リユース対象オイルの新規購入量を2022年3月期比で85%(約2,500ℓ)程削減しました。2024年3月期は対象を拡大し、約4,000ℓの削減を想定しています。

前工程で使用した防錆油が箱の底に溜まっている様子
設備に取り付けられた自社製フィルタ付自動供給タンク
使用済み防錆油をフィルタ付タンクに入れる事でリユース油が設備に自動供給される

脱炭素関連ビジネス

近年、気候変動への適応※1と緩和※2の両面で、ヒートポンプ技術への注目が高まり、空調関連需要が世界的に高まっています。
欧州では、ヒートポンプ式暖房の需要が急速に高まっており、家庭用暖房のエネルギー源として使用されている天然ガスのエネルギー消費量は、電力の約2倍※3になります。欧州圏内の全暖房設備の約35%がヒートポンプ式に置き換わると、エネルギー消費量を約36%、CO2排出量を約28%削減可能という研究結果※4があり、脱炭素と経済安全保障の両面でヒートポンプの重要性が高まっています。

当社グループはこの市場動向をもとに、複数の日系空調メーカーとの協業を通して、空調関連事業の発展を促す取り組みを進めています。具体的には、欧州圏で増産する各需要家のサプライチェーン構築を支援するとともに、納入品目の多様化により、当社グループ関連事業の取扱高を市場成長率以上とすることを目指します。
加えて、日本国内でも、地球温暖化への影響が既存の設備よりも小さいCO2冷媒の冷凍冷蔵機器への切り替えが進む見通しです。当社グループはこの移行に欠かせない銅合金管等の取り扱いを通して、日本のコールドチェーン※5の維持発展に努めます。
このように、当社グループのCSV経営※6の一環として、今後もグループの空調関連事業を戦略的に展開していきます。

銅合金管
在庫販売
冷凍冷蔵ショーケース
  • ※1 気候変動への適応:気候変動による様々な環境変化に対応すること
  • ※2 気候変動の緩和:気候変動の進行を抑制するための措置を採ること
  • ※3 国際エネルギー機関(IEA)「The Future of Heat Pumps」
  • ※4 欧州委員会共同研究センター「The Heat Pump Wave:Opportunities and Challenges」
  • ※5 コールドチェーン(低温物流):温度管理が必要な商品(生鮮食品や医薬品等)を生産・輸送・消費の過程で低温に保つ物流方式
  • ※6 Creating Shared Value経営:社会課題を解決し、それを自社の経済的利益にもつなげるという考え方

プラスチックごみ削減

当社グループは、「水を考える」をモットーに、安全な水を低ランニングコストで提供する水道直結型浄水器、Waterlogicを取り扱っております。マイクロプラスチック問題や、CO2削減に貢献するために、企業はあらゆる場面でプラスチックの使用を見直しています。いち早く、このような製品を広く提供し、身近な「水」から地球環境の保全に積極的に働きかけています。
Waterlogicはイギリスで誕生した浄水サーバーです。環境への配慮を重視しており、ボトル交換に伴って生じる廃プラスチックを削減し、省資源化、CO2排出量削減、環境負荷軽減を実現しています。水とエネルギーの使用量を減らし、廃棄物を減らし、限りある資源を効率的に長期間使用し続ける持続可能な製品です。
さらに、バクテリアやウィルスを99.99%以上除去する非常に効果的な浄化システムを採用し「安全で安心」な水を提供可能です。
当社はその特性を活かし、「Go! プラスチックスマート with Waterlogic」プロジェクトを推進し、グループ全体での地域貢献活動としても取り組んでいます。

ボトルレスが進む未来に向けて

Waterlogicはボトルレス(水道直結型)でエネルギーや資源を使ったプラスチックボトルの生産、運搬、リサイクルが不要でありCO2削減に大きく貢献できます。ボトル交換に伴って生じる廃プラスチックを削減し、SDGsとコストメリットの両立を実現できます。
さらにオフィス、工場、病院、レストラン、ホテル、学校等大規模な環境でも使用できる設計、製造でサービスを提供しています。その為、プラスチックごみ削減等環境への貢献も大きく期待できます。