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アルコニックスと投資家の「架け橋」―IRセミナーにかける想い―

近年、「貯蓄から投資へ」と様々な場所で言われるようになりました。日本の個人投資家数は2023年度末に1,500万人の大台を突破、個人金融資産残高は2,199兆円と過去最高値を更新しました(日本証券業協会 2024年9月「個人株主の動向について」)。
また、新NISAが2024年に始まり、投資関連市場はより一層の拡大が見込まれ、金融機関や証券会社なども広告を積極的に展開しています。
このように、以前よりも「投資」が身近になり、個人投資家の「知りたい」という欲求もますます高まっているように感じます。それに応えるように、上場企業も自社やその事業について知って貰うためのPR/IR活動を繰り広げています。
証券会社などは個人投資家向け企業説明会(IRセミナー)を開催しています。
こうした場は、企業と投資家が直接対話でき、投資家が企業を知るのみならず、企業も投資家の側の期待や意見を学べる貴重な機会です。
アルコニックスも上場企業として投資家の方々に公平、透明性のある情報開示を心がけておりますが、その一方、まだまだ知名度に課題があると認識。全国のIRセミナーへの参加を通じて、事業内容や将来性、未来に対する想いを投資家の皆様に直に届けることを目指して活動しています。
今回は2024年12月9日に開催した札幌でのIRセミナーを任された若手社員に密着し、IRセミナーの裏側とアルコニックスのIRセミナーへの想いを紹介いたします。
若手社員に任されたチャレンジ
2024年12月8日の道央地域は、前日から続く寒波と積雪のために、文字通り白銀の世界となっていました。そんな中、札幌で開催されるIRセミナーに向けて現地入りしたのはIR広報部の若手社員H。酷寒に身体が震えるHは広島生まれ、北海道を訪れるのは生涯で二回目とのことです。

彼の任務は、セミナーを通した「アルコニックスグループの知名度向上」です。
アルコニックスは2001年にMBOで独立してから25周年。歴史がある企業が多い日本の市場ではまだまだ駆け出しの会社で、社名や事業が殆ど知られていないのが現実です。かつて当社のセミナーに参加した株主さまの中にも、「社名は聞いたことがあるが、何の会社かよくわからない。」と言われたこともありました。
もちろん、様々な要素が企業の認知度を左右します。また、多くの「知る人ぞ知る優良企業」が日本の強みであることは言うまでもありません。とは言え、投資家は存在を知らない会社に投資しようがありません。だからこそ、私たちの存在自体をもっと認識して欲しい。そんな想いから、アルコニックスは、中期経営計画2024の下で地方IR活動を今まで以上に強化しています。
アルコニックスはIRセミナー(特に地方開催)への参加を強化しており、さらにその実務を出来るだけ若手社員に任せるようにしています。若手社員に経験を積ませつつ、若手社員のフレッシュな意見を取り入れ、新しい視点でのIR活動を広げたいという思いからです。
なぜ地方IRに注力するのか
アルコニックスの地方でのIR活動の重要性について、Hはこのように語ってくれました。
H ― アルコニックスの戦略は、地域のメーカーにM&Aでグループに入ってもらい、私たち(アルコニックス本社)からの投資で成長してもらうというものです。これには『地域に投資し、地域の人たちと共に成長する』という意図を込めています。
しかし、まだまだM&Aに良い印象を持たない方も多いと思います。更に、地域の富が東京に還流する構図だと解釈される余地は残ります。だからこそ、地域の投資家の皆さんに私たちの株を買って頂き、私たちと成長の果実を分かち合って頂ければと考えています。
なるほど。ただ若干理想的で現実味があまりないように感じるのですがいかがですか?
H ― 確かに一見そう思われるかもしれません。しかし、「全員で成長の果実を分かち合う」考えはアルコニックスの基本スタンスだと、個人的に認識しています。
例えば、アルコニックスの従業員持株会は国内グループ従業員が対象です。つまり本社に限らず、日本全国にあるグループ各拠点の皆さんが加入できます。
この施策には、実際に汗を流す現場の一人ひとりに、配当と値上がり益の形で『成果』を実感してもらいたいという経営の意図があります。また、「自分のビジネスの成果で自分の財産が増える」という経験を、より多くの従業員が持つようになれば、「企業価値向上」への創意工夫がもっと促進され、グループが活性化するだろうという考えもあるようです。
そこで、持株会の参加者が増えるよう、人的資本投資として、持株会の購入奨励金は他社よりも高水準に設定されています。
地方の投資家の皆様にも、私たちとともに、地方創生や「モノづくり日本」を支える地方の中小企業を育ててその成果を共に享受して頂ければ幸いです。
いざ本番当日!

翌9日、いざ本番!Hは会場に先入りし、セミナー主催者と打ち合わせを進めます。午前11時に2名のIR広報部員が合流、Hと共に作業を始めました。
1時間後、どうやら作業が終わったようです、早速見てみましょう。

会場に準備されたこのブースは何ですか?
H ― 会社紹介用の展示ブースです。特に投資家さんの関心が高い、アルコニックスの製品や株主優待に関する情報を展示しています。今までこういうスペースをあまり設けなかったのですが、今回スペースを用意してくれるとのことでしたので、実物を見て理解を深めて頂けるように久しぶりに設置しました。
展示ブースには多くの来場者が足を止めて、関心を寄せていました。さらに掲示内容について、色々な質問をIR広報部員に投げかけてくれる方もいました。

午後1時半、当日の登壇者である手代木社長と鈴木専務が来場。Hは事前の社内打ち合わせの通りに段取りを進めます。そして午後2時半、ついにアルコニックスの講演が始まります!

会場に集まった80名程の投資家の皆様が、社長や専務のプレゼンテーションを食い入るように見つめ、企業の戦略や構想、それらに秘められた「想い」に共感できるか吟味しているようでした。この企業は自分たちの大切なお金を預けるに値するか否か、ジャッジをされているような50分間でした。
(セミナーの模様は下の動画からご覧になれます)
実はドタバタな現場の裏模様とアルコニックスのこれから
午後2時50分、無事に講演は終了。
登壇役員は聴衆の真剣な表情に手ごたえを感じつつ、ほっと一息ついて東京へと帰路を急ぎます。
しかし、IR広報部員にとっての本番はこれから。迅速な撤収こそ、イベント関係者の腕が試されます。
H ― 梱包作業が一番大変なんですよ…。不器用なので余計につらいです。
展示ブースに置いたものは倉庫に戻すまでがお仕事。しかし、内勤のHには、大きなパネルや立て看板を汚さず片づける作業は意外と手間取るようです。

何とか梱包作業を終えた矢先、社用携帯から不気味なバイブ音。恐る恐る電話を取ると、相手は掲示物の輸送業者。電話口からは衝撃の事実が。
配送業者 ― 配送依頼に書いてある住所が間違っていたみたいで、今から集荷に向かうのは難しいです。
Hの背筋は、札幌のアイスバーンもかくやとすっかり凍り付いてしまいました。慌てて配送業者と交渉しましたが、結局 集荷は翌日にずれ込み、会場にも荷物の保管を追加でお願いする羽目になってしまいました。
すっかり反省会モードのHたち一行に、またもや非常事態が襲います。セミナーが催された12月9日、JR千歳線が停電と鹿侵入のダブルパンチに遭い、札幌の空港輸送が大混乱に陥っていました。
17時半に会場を出た一行は、20時頃の羽田行きの便に乗り遅れないよう、急遽タクシーに乗り込むことに。タクシーの中で、Hは深いため息と共につぶやきます。
H ― ひとまず何とかなりましたが…。今回は『終わり良ければ総て良し』の真逆になってしまいました。この手の催し物には、目配せできていないことがまだまだたくさんあります。反省しきりです。」
日本中を飛び回る上場会社のIR部隊。その裏側には、実に生々しい「現場」がありました。
MBO 25周年の節目を迎えるアルコニックス。この会社が新しい成長ステージへ発展を遂げるには、投資家・株主の皆様から篤い応援をいただくことが欠かせません。それには、私たちの存在を知って頂き、私たちの成長ストーリーを確信して頂き、私たちの成長を共に享受して頂くことが大切です。
「こんなところに『アル』コニックス」。その体現者として、アルコニックスIR広報部はこれからも全国を飛び回ります。
今後も全国のIRセミナーやイベントに参加予定です。ぜひ皆様も足を運んでいただけますと幸いです。お会いできるのを楽しみにしております。