[H]人財
Human Capital

商社流通業を祖業とする当社は、「人財」の重要性を強く認識しており、グループ会社として増加している製造業においても、価値創出の源泉はやはり「人財」であると考えています。
当社グループはマテリアリティ特定の際に、人的資本の強化を目的に、ESGにHuman Capitalの「H」を追加し、その「H」を最重要項目として位置づけています。今後は従業員の給与・待遇の向上やスキルを最大限発揮できる環境整備として教育・研修の体系化、個性を尊重した機会の提供、評価制度の導入など、人的資本の強化に対する具体的なアクションプランを策定していきます。

人的資本

人財戦略の全体像

人的資本経営の基盤強化

基本的な考え方

経営戦略を支える人財の価値最大化のため、一貫して3つの「K」(給与・教育・機会)の改善・拡充・提供に継続的に取り組んでいます。人的資本経営の基盤強化として、当社は賃金のベースアップからアプローチしています。従来の「生産性向上の結果として賃上げを行う」という考え方を見直し、先行的に賃金を引き上げることで優秀な人財を確保し、企業の競争力を高めるという方針を明確にしています。貴重な人財が当社に定着し最大限のパフォーマンスを発揮することで、投資額以上の付加価値を生み出すことを期待しています。定期的な賃上げに加えて、教育や自律的なキャリア形成における様々な施策を組み合わせることで相乗効果が生み出された結果、グループ全体で好循環が創出され、変化に応じて柔軟に対応できる強い組織を実現したいと考えています。

人財育成と生産性向上のための人財戦略

多様性・公平性・包括性

当社グループでは、従業員の多様な価値観・働き方を尊重し、
一人ひとりが能力を最大限に発揮できる、魅力ある職場づくりを推進しています。

多様な人財が活躍する持続可能な組織づくり

働きやすい環境づくり

勤続年数にかかわらず全従業員に年間20日の有給休暇を付与しています。(中途入社者は、初年度のみ入社月に応じて付与日数が変動)有給休暇の取得率100%を目標に掲げ、さらなる取得促進に取り組んでおり、2025年3月期の取得率実績は78.9%でした。
また、残業削減を全社方針として、業務効率化や働き方改革を継続的に進めています。その結果、2025年3月期の月平均残業時間は13.3時間となり、減少傾向で推移しています。

妊娠・育児
介護
私傷病治療
共通

特別フレックスタイム制度

特別在宅勤務制度

積立有給休暇制度

取得できずに失効した年次有給休暇を最大60日間まで積立てし、育児・介護等による休暇時に利用できます。

特別フレックスタイム制度、特別在宅勤務制度は併用が可能です。

育児支援

特別パパ育休

子の出生日または出産予定日から8週間を経過する日の翌日まで取得できる有給の特別休暇を利用できます。

チャイルドケア休暇

子の傷病や通院時に取得できる有給の特別休暇を利用できます。

短時間勤務・時間外労働の免除 ⇒ 利用可能期間の延長
法定外労働/深夜勤務の制限

介護支援

介護両立支援セミナー

介護個別相談会

介護と仕事の両立支援ハンドブック

次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画

次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画(計画期間は2024年4月1日~2027年3月31日の3年間)を策定しております。

目標
  • 育児・介護両立支援制度の利用状況、成果等を把握し、改善点がないか検討する(単体)
  • 全社員の年次有給休暇の取得日数を1人当たり平均年間17日以上とする(単体)
  • 男性社員の育児休業取得率を100%とする(単体)

労働人口の減少に備えたシニア・リテンション施策として、62歳到達時の給与減額措置を廃止し、65歳定年後の再雇用制度を導入しました。社員全員が働きやすい環境を整備することで、十分に能力が発揮できる職場風土・文化醸成に取り組み、今後も対象社員のみならず、周囲の同僚や管理職の理解促進に向けた取り組みを継続していきます。

女性活躍推進

全ての従業員が活躍できる組織を目指すために女性従業員の活躍を推進していきます。
働き方に関する既存制度の見直しや必要に応じた新制度を導入し、女性のキャリア形成や継続支援に積極的に取り組んでいきます。

女性管理職比率の推移

女性従業員人数の推移(単体)

女性管理職比率(単体)

女性従業員人数の推移(単体)

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しました。(計画期間は、2025年4月1日~2030年3月31日の5年間)

(単体)

課題
  • 女性リーダーのロールモデルの数を増やすべく、中長期的な視点での女性社員の育成を進める。
  • メリハリある生産性の高い働き方の実現のための取り組みを推進する。
目標
  • 2027年3月期までに管理職に占める女性社員の割合を10.0%にする(単体)。
  • 計画期間中に全社員の残業時間を月平均15時間以内とする(単体)。

残業時間=所定労働時間(7時間15分)外労働

男女の賃金差異について

2023年7月に一般職と総合職の職種を一本化し女性の活躍機会が充実したほか、女性管理職の採用や、女性の管理職登用を積極的に進めています。なお、同一職種の場合、男女間の賃金格差はありません。

同一職位グレードにおける男女賃金差異はありません。

人財育成・教育研修

当社グループは、価値創出の源泉は「人財」であると考え、従業員一人ひとりの能力や個性を重要視しています。当社グループのコーポレートスローガンである「夢みた未来を描く」ことができる専門性の高い人財育成を推進していきます。

人財育成プログラム

多様な価値観や経験を持つ従業員一人ひとりが能⼒を最⼤限に発揮できるよう、
教育・研修を体系化し、人財育成プログラムを構築・拡充していきます。

過去3年間の教育研修費と教育研修時間

(単体)

  単位 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2027年3月期
(目標)
教育研修費(1人当たり) 万円 6.9 7.9 11.9 18.0
教育研修時間(1人当たり)* 時間 13 15.5 18.6 18.6時間以上

* 就労時間内の教育研修のみ集計。他に自己啓発の語学研修等あり。

当社では、社員一人ひとりが「夢を描き、形にする」能力を培えるように、自律的なスキルアップと主体的なキャリア形成を支援する教育研修プログラムを導入しています。2022年度には階層別の研修体系を拡充し、入社年次や役割に応じたスキル・知識を学ぶ機会を提供し、社員の持続的な成長をサポートしています。
また、研修体系には、当社グループが求める「人財」を育成する研修プログラムが組み込まれています。選択型の研修や、マネープランセミナー、介護両立支援セミナー、健康増進セミナー等、社員の「働くための健康」「働きやすさ」「働き甲斐」につながる研修を拡充しました。今後は、グループ全体で、社員の価値創造能力を最大化する教育研修体系の構築を進めています。

実際の研修受講の様子

短期海外研修(2025年9月)
グループ会社工場見学
 

モチベーションとパフォーマンス向上のための施策

従業員の希望や能力に応じて異動や挑戦の機会を提供し、従業員にとって働きやすく、働き甲斐のある職場環境を提供できるよう各種取り組みを進めています。

中長期的なキャリア開発に向けて

中長期的なキャリアや能力開発については、上司と部下間の面談を通して人財育成・配置に活用するキャリア希望申告制度を取り入れています。性別・年齢・国籍などにかかわらず、従業員が安心して能力を発揮することができる職場環境づくりを実現し、長期的な企業価値の向上につなげていく方針です。

キャリア希望申告制度 社員が定期的に自身のキャリアを見つめ直し、能力開発や自己啓発に取り組むことを目的とした仕組みを導入しています。社員が将来のキャリアを主体的に考え、それを会社が継続的に把握することで、社員の希望を反映し、適切な能力開発支援や異動、業務の割り当てに活用しています。この仕組みを通じて、一人ひとりの自発的なキャリア開発を支援しています。
異動希望申告制度 上司との面談を通じてキャリア形成を支援する「キャリア希望申告制度」に加え、上司を介さず、会社に直接異動を申し出ることができる仕組みを導入しています。申し出があった場合、総務・人事部が本人と面談し、希望や異動先のニーズを考慮して、多様なキャリアの実現を支援します。

給与水準をはじめとした待遇の改善

4年連続ベースアップの実施

2025年7月にベースアップと定期昇給を組み合わせて、消費者物価指数の上昇率を上回る約5.5%の賃上げを実施しました。また、持続的な企業成長を支える優秀な人財を継続して採用していくため、2026年入社の新卒社員の初任給を4.9%引き上げ、32万円とします。

従業員持株会

アルコニックスグループの従業員向け福利厚生制度の一環として設け、拠出金に対して20%の奨励金を支給しています。当社の成長や経営に関心を持つ機会を提供し、中長期的な資産形成の一助となります。

従業員向けインセンティブ・プラン(RS信託)報酬制度の導入

従業員の帰属意識を醸成し、当社への経営参画意識を高めることを目的として、2024年5月にインセンティブ・プラン(RS信託)報酬制度を導入しました。

新体制の社員会発足

労働条件・就労環境・会社の組織運営等について経営層と協議して、より良い会社を目指していくことを目的とした組織(社員会)が2025年3月期に新体制となり発足しました。社員会活動として、会社理解を深める勉強会や社員同士の交流会、経営層(CHRO)との意見交換会、社内挨拶運動等を実施しました。

従業員エンゲージメントスコア

毎年実施する従業員意識調査を通じ、職場環境に対する満足度や推奨意向等、職場の総合的な魅力を数値化しています。このスコアは生産性向上に直結する重要な指標であるため、調査結果を分析し今後もエンゲージメント向上に向けた多角的な施策を推進していきます。

従業員離職率

2021年4月入社の新卒社員以降、新卒3年後定着率は100%を維持し、従業員全体の離職率(定年退職を除く)は相対的に低く推移しています。

健康経営

「アルコニックスグループ健康宣言」のとおり、従業員が能力を最大限発揮するための環境整備と人財育成を強化していきます。そのためには、従業員とその家族の心身の健康が重要です。一人ひとりが生き生きと働ける職場づくりを実践し、健康経営を推進していきます。

健康経営推進方針

組織体制

健康保険組合との連携〜特定保健指導・健康課題の共有など〜

産業医・産業保健師との連携〜健康課題への具体的取り組みなど〜

制度・施策

長時間労働者・メンタル不調者・感染症予防への対応

管理職・従業員への教育〜メンタルヘルス、運動、食事など〜

特定保健指導の推進〜実施機会の提供に関する取り組み〜

食生活の改善・運動機会増進に向けた取り組み

女性の健康保持・増進に向けた取り組み

課題の抽出とその実践

健康経営効果測定

禁煙対策

健康経営の具体的な取り組み

健康保持・増進施策

  • 健康相談窓口の実施
  • 生活習慣病等の予防・改善指導
  • 健康セミナー・健康イベントの情報発信
  • 会員制福利厚生サービスの活用

健診・検診等の活用・推進

  • 未受診者への受診勧奨
  • 健康診断結果の事後フォロー
  • 人間ドック検診
  • インフルエンザ予防接種の費用補助

保健指導

  • 特定保健指導サイクルの迅速化・指導勧奨(健康保険組合・健診機関との連携)

ヘルスリテラシーの向上

  • 健康課題に応じたセミナーの実施

外部からの評価

「くるみんマーク」認定

育児両立支援制度の整備、柔軟な働き方の推進・所定外労働時間の削減・年次有給休暇の取得促進の取り組みの2点が評価され、認定取得に至りました。

「健康経営優良法人2025」の認定

経済産業省が定める健康経営優良法人認定制度において、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」の認定を受けました。当社の健康経営方針に基づき、当社グループは健康経営を実践して、一人ひとりが働きやすく働きがいのある環境をつくり、個性豊かな人財を育成します。